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『オルゴールの物語〜二重奏〜』 時雨 玲 & むうみん
あの人の思い出眠るオルゴール
最後は何処へ辿り着くのか
人は思いを乗せて手紙を送る
返事がないと、どれだけ不安になるだろう
言葉とは、相手に届かなければ伝わらない
でも僕には届けられなかった言葉たちもある
今も引き出しの奥にしまってある、
あの人に宛てたはずの手紙たち・・・
ほんの少しの勇気が出ずに、
届けられずに終わった手紙たち・・・
今はもう、思い出に変わったあの人への想いだが、
その手紙たちは、今も変わらずあの日のまま
僕の想いを届けようと、引き出しの中で待っている・・・
たとえ思い出に変わってしまったとしても
届けられずに引き出しの中で待っている、
あなたの、かの人への想いを乗せた言葉たち・・・
いつの日か、
再び息吹が注がれる日が来ることを祈ってます。
言葉というものでLinkされた1つの繋がり
それはとても奇妙なもので
偶然の重なりによって
共感を覚えたり、思い出へのキーワードだったりする
それは、たまたま入った雑貨屋に置いてあった『オルゴール』
その音色が奏でる二つの物語のように・・・
あの雑貨屋のオルゴールの箱の中に
あの人からもらった指輪を
そっとしまってきました
あの曲を聴くのはまだちょっと切なくて
今でもネジを巻けずにいますが・・・
雑貨屋で見つけたオルゴール
店番のおじいさんは気付かなかったのかな
オルゴールの箱の中に指輪が入っていることを
懐かしい音色に昔を思い出し、買って帰ろうかと思ったけど
誰かの思い出の詰まった、このオルゴール
そっとその場所に戻して
僕は、その場をあとにした
店番のおじいさんは、
今も変わらずお元気かしら?
たぶんおじいさんは
気付いていないのかもしれませんね
オルゴールを手放したときに
左手の薬指にはめていたあの指輪が
今は、オルゴールの箱の中にあることを
今年の記念日に
あのオルゴールがまだあのお店に残っていたら
もう一度、手元に呼び寄せようかしら・・・
その頃には切ない思いも
懐かしさに変わっているかもしれませんね
いつか雑貨屋で見たオルゴール
あの後どうなったのだろう
またいつかあの街に行ったら
あの雑貨屋を覗いてみようかと思う
その時にはもう、誰かの手に渡っているのかな・・・
その時にもまだ、ひっそりと置いてあるのかな・・・
あの雑貨屋のオルゴール
懐かしい、あのオルゴール
私は手元に呼び寄せるのはやめました
あの日、覚悟を決めて一旦は手放したのだから
再び呼び寄せてしまったら
あの日の潔さはきっと嘘になってしまうわね・・・
いつか・・・
あの頃の2人のような、
そんな恋人たちのもとへ引き取られ
あのメロディーを奏でてくれたら・・・
最近そんなことを想像しています。
時を超え 思い出紡ぐ この曲が
いつかは届く そう信じてる
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